【初心者必見】バレエのポジションを知ろう

2018.08.10

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バレエを習い始めて、まず最初に覚えるのがポジションというぐらい重要なものです。
レッスン中に先生は足や手をポジションの名前で言ったりするので、分からないと困ってしまうことでしょう。今回は足と手のポジションについてお話します!


■ ポジションについて

クラシック・バレエでは、手の置く位置、足の置く位置が決まっていて「ポジション」と呼んでいます。足で一般的なのは1番から5番まで。
バレエでは、全ての足のポジションで共通しているのが、脚を外に開くということです。脚の付け根から、足のつま先までを外に開きます。脚を外に開くことはバレエの基本中の基本ですので、外せませんね。でも、これが本当に大変なのです...。


■ 手のポジション

1)「アン・ナヴァン」en avant... 「前方に」の意。

手のひらを内側に向けた両手を、肘が床を向いてしまわないように左右に張りながら、胃の前辺りで丸くする。中指と中指の間は少し隙間を開けます。腕で少し大きな風船や樹木を包みこむようなイメージ。 ※第1ポジション


2)「ア・ラ・スゴンド」à la seconde... 「二番目の(位置)に」の意。

アン・ナヴァンから左右に腕を開きます。手のひらは身体の正面、前を向けて、腕は開きすぎず、手のひらが視界に入っているように。そして肘と腕全体は丸みを帯びています。 ※第2ポジション
(「ドゥミ・スゴンド」... ア・ラ・スゴンドよりも少し低めに。手のひらを前にしているものと、手のひらを床の方へ向けるものとあります)


3)「アン・バ」en bas... 「下方へ」の意。

アン・ナヴァンをそのまま下ろします。バーレッスンは、このポジションで始まり、このポジションで終わるでしょう。肘を横に軽く張り、丸みを持たせ、指先は太ももにつけることなく、少し隙間をあけます。


4)「アン・オー」en haut... 「上に」の意。

アン・ナヴァンをそのまま頭上へ。アン・バの反対と言いますか、両腕を上方にあげ、丸を手のひらを内側にして丸く、肘は耳の真横ではなく視界に入るように少し斜め前にします。  ※第5ポジション


5) アン・ナヴァンから、片方の腕だけを横へ開いた形。

ア・ラ・スゴンドと同様、横に開くときは、開きすぎず、少し前へ。 ※第3ポジション


6) 5)の横へ伸ばさずにしている腕を頭上へ。 ※第3ポジション


7) アン・ナヴァンから、片方の腕だけ頭上へ上げた形。

アン・オーと同じように、上に持ち上げる腕は少し前に。 ※第4ポジション


これらの形を作るのに、まず肩に注目してみましょう。
バレエを踊るときの約束事で、常に両肩は肩甲骨の辺りからまっすぐ床の方向へ下ろすと同時に、両耳と肩の間を広げるようにして首を長くする。腕全体も肩から指先にかけて伸び出ていくように、少しひっぱります。肩を持ち上げないことが重要なのです。ただし肩甲骨から下ろそうとして、胸を張るように背骨を反って肩を背中へ落としてはいけません。あくまで背骨と頸椎はまっすぐに。顎は突き出さない。肩は自然に。そんなこと言っても、腕を上にあげれば肩は多少上がるものですが、肩、肩甲骨、首まわり、背骨の筋肉を柔軟にしておくことで、上がらないようになっていきます。首を回したり、両手を肩に乗せ、肘を肩の高さまで持ち上げて、肘で円を描いたりと、柔軟体操を積極的に取り入れていきましょう。


次に、腕全体の筋肉の使い方です。まず、手首の辺りを意識して外へ引っ張る。手のひらや手の指を意識される方もいらっしゃるかもしれませんが、手首、もしくは親指の付け根付近を外に外にと意識する方が、腕の筋肉が伸びるのが実感できて、私はお勧めです。さらに上腕(二の腕)と下腕の内側の筋肉も常に意識します。上腕の内側は身体の中へ、下腕の内側は身体の外へ(小指から親指方向へ)回っていくように。
そして、最大のポイントは肘。肘を張ったり、肘をなめらかに動かすと美しいバレエの腕になります。肘が張っていないと、なんだかだらしない印象になってしまいます。
指先はエレガントに見えるよう美しい形を保たなくてはだし、バレエは動かず立っているだけでもいろんな筋肉を使っているんですね。


■ 足のポジション

・一番ポジション

両足のかかと同士を付けて、つま先からつま先までが一本の線になるようにします。足裏3点 (かかと、母趾球、小趾球の3点) にしっかりと重心を乗せて立つことを心がけます。趾はまっすぐ伸ばすようにします。土踏まずがつぶれないように、足の甲の部分を持ち上げるように立ちましょう。


・二番ポジション

1番ポジションから自分の足1つから1つ半分の幅を空けて立ちましょう。重心は両足の真ん中に位置するようにしましょう。利き足のほうに重心が傾きやすいので、特に注意してください。


・三番ポジション

1番や2番は両足が隣にありましたが、3番からは足が前後に位置します。片方の足をもう片方の足に半分重ねます。軸足にしっかりと立ってから、もう片方の足を軸足の土踏まずのところに置きます。


・四番ポジション

5番ポジションから前後に足を開いたポジションが4番です。両足の間は足一つ分です。重心を両足の真ん中に置くのが大変難しいポジションです。後ろに重心が傾きやすいので特に注意が必要となります。また、前足が内側に向きやすいのでコントロールが必要となります。


・五番ポジション

両足が前後にぴったりと合わさるのが5番ポジションです。5番ポジションの様に両足をしっかり重ねると、上半身が不安定になります。バレエの始まりと終わりは5番ポジションであることが多いので、このポジションはマスターしておかないと後々大変です。両足が前後に置かれることで、上半身にねじれが生じやすいので、上半身の保ち方にも特に注意が必要となります。


今回は基本的な手と足のポジションについてお話しました。
実際にポジションを覚えた上でレッスンに参加してみるともっと楽しく、スムーズにバレエを楽しめるのではないでしょうか?